平成元年に創業以来、建築マンの視点から世界情勢と時代の変遷を見据え、最先端の技術を駆使して、施工管理を専門とする総合建設業として営業を続けてまいりました。私にとって建設業は幼いころからの憧れでした。高度経済成長期に少年時代を過ごし、やがて世界遺産の建造物に興味を持ち、学生時代には、バックパッカーとして放浪生活に近い体験をしながら「いつか重厚でダイナミックな建設業のプロジェクトに携わること」を夢見ていました。
古めかしい精神論と先端のデジタル技術が緩やかに融合した平成の時代は終焉を迎え、情報技術に舵を切った、劇的に変化し始めました。価値観やライフスタイルは多様化し、政治、経済、社会、文化にも大きな影響が出てきました。建設業においても地球温暖化、環境やエネルギー問題、人口減少、災害対策など新たな課題が次々と現れました。
このような状況の中で、迎えた令和の時代、私たち成和建設では、人類の幸福と建設の未来について真剣に考えるようになりました。
建設業は、有史以来人々の暮らしや社会の発展に欠かせない重要な役割を担っています。その役割を果たすためには時代の目まぐるしい変化に柔軟に呼応し、新しい価値を提供する哲学、独創性やクリエイティブなセンス、卓越したリーダーシップが必要だと考えるようになり令和の時代に、夢を実現するため、成和建設は生まれ変わる決意を固めました。
成和建設の企業理念には「先端技術と伝統の精神の融合で人と社会に貢献する建設業を目指す」を掲げています。
最新のデジタル技術や幅広い分野の知識を活用しながら、先人たちから受け継いだモノづくりの精神を大切にしています。建築物の強度や構造だけでなく、美しさや快適さ心地よさも重視し、周囲の環境や風土や歴史や文化と調和することが必要だからです。調和と協力の精神、クリエイティブな感性を持って人々に感動や喜びを与えるメッセージ性の高い建築物の創造を実現したいと考えています。
株式会社 成和建設 代表取締役 川口 敏